【目次】 缶の基本①『ET材/TFS材/サテン材?缶の材質はどう違う?』 缶の基本②『スチール(鉄)を白く塗装するホワイトコーティング』 缶の基本③『缶の裏側はどうなっている?透明ニスか金ニスを選択』 缶の基本④『3ピース缶と2ピース缶の違いを特徴とともに解説』 缶の基本⑤『缶ならでは!立体感が美しいエンボス(彫刻)の世界』 |
缶パッケージには主にET、TFS、サテンという3種類の材質があって、表現したいデザインや予算によって選択肢が変わってくるんだ。
まずは基本中の基本として、鉄板がそのまま缶になるんじゃなくて、表面に皮膜処理をした鋼板を使うってことを覚えておいてね。その皮膜処理の違いで材質も変わってくるよ。
では、これから3種類それぞれの材質の違いを説明するね。
缶に使われる 3種類の材質
●ET材
鉄の表面に錫(すず)を電気めっきした板(Electric Tin)の略だよ。
一般に「ブリキ」と呼ばれているのは、このET材のことなんだ。表面がキラキラと輝いている光沢が特徴だから、缶にメタリックな表現をしたいときに向いている素材。
●TFS材
表面に電解クロム酸処理を施したもので、ティン・フリー・スチール(Tin Free Steel)と呼ぶんだ。「ティン・フリー」 = 「錫を使用していない」と言う意味。
錫よりも安価だけどET材に比べると表面の色が少し暗いので、メタリックを生かさないように白く塗装(ホワイトコーティング)してから使うことが多いんだ。
既製のKINPODOデザイン缶(終売)はメタリックじゃないのでTFS材を使用しているよ。
●サテン材
ET材に細かいザラザラとした凹凸を付けたもので、光沢が抑えられているんだ。表面の見た目から梨地(なしじ)とも呼ばれるよ。
質感を出すのにひと手間かかっているから、3種類の材質の中ではちょっと割高かな。
金方堂の無地既製缶はこのタイプだよ。
これで材質の違いは分かったかな?ちなみに、どの材質を選んでもスチール缶としてリサイクルできる優等生。
次回は白塗装(ホワイトコーティング)について。